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第1回事業構想大学院大学イノベーション講座を開催しました

三河の山里サポートデスク事業では、事業構想を研究・実践する社会人向け大学院「事業構想大学院大学」のご協力のもと、地域に新たな価値を創出するビジネスの実現に向け、実践者たちの事業計画をブラッシュアップさせるための講座を2021年度より実施しています。

3年目となる今年度は、同大学院の事業構想研究科教授であり、法政大学や中央大学でも兼任講師を務める、㈱みらい共創技術研究所代表取締役・樋口邦史さんを講師に招き、「あいちの山里アントレワークプロジェクト 地域との共創を目指して」と題し、6月から9月にかけて全5回のテーマで講義していただく予定です。

6月19日(月)には、第1回となる講座を、愛知県新城市湯谷温泉「Hoo!Hoo!」地下1階のシェアオフィスにて開催しました。

第1回目のテーマは“アート思考”。前半1時間は、世界を変えた著名な技術者やアーティストらの事例を紹介していただきながら、「イノベーションを生み出すアート思考」について学びました。

「アート思考」とは、自分を起点に到達点を目指す思考方法で、達成したい強い意志のある目標設定と、オリジナリティあるアイディアやコンセプトが求められます。ビジネスにも、アーティストのようなクリエイティブで柔軟な発想が必要であることを学びました。

また、後半1時間では、講義で学んだアート思考を実践し、新たな発着想を社会にどう役立てるのかについて、グループワークを実施しました。

実際のアートプロジェクトの事例を参考に、3チームに分かれて「仮想タウンのまちづくり」を題材にしたプロジェクトデザインに取組みました。

具体的には、架空の都市「A市」から、地域活性化のためのプロジェクト構想を業務委託されたと仮定し、A市が抱えるいくつかの課題にアプローチするプロジェクトを構想するというものです。提示されたA市の課題や地図、特色をヒントにプロジェクト案を構想し、フォーマットに沿って企画書を作成した後、グループ発表を実施しました。

グループワークでは、杉材を活用した林業が盛んであるという特色に着目し、竹コプターならぬ「杉コプター」によるまちづくりを目指すプロジェクトや、空き家や廃校を活かして動物を飼育する「まち全体が動物園」、博物館や美術館、伝統芸能を持つという特色に着目した「まちごと美大」の構想が誕生しました。

樋口先生からは、なかなか素晴らしい発想だとお褒めの言葉をいただきましたが、事業内容の説明がまだまだ不十分とのご指摘もいただきました。至らなかった点は、今後の講座でしっかりと鍛えていただきます。

短時間のグループワークでしたが、アート思考に基づく発想の習得や、アイディアをどう社会に役立てていくかについては、地域課題解決に向けた事業に取り組む実践者たちにとっても、今後に活かすことのできるスキルになったものと思います。

地域との共創を目指し、実践者たちが事業家としてどのように成長していくのか、また事業プランはどうブラッシュアップされていくのか、このセミナーの様子は随時、レポートしていきますので、どうぞ皆さんもご一緒に実践者たちの奮闘を見守ってください。

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