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ワークショップ「地域資源を活かした商品開発」を開催しました

「三河の山里サポートデスク」では、三河山間地域の活性化を図るため、地域の活力創出や維持につながる仕事(なりわい)づくりを支援する取組の一環として、地域の起業家と地域内外の企業・団体等とが一堂に会し、互いに交流を深めながら連携の可能性を探るワークショップを開催しています。

10月18日(水)には、「地域資源を活かした商品開発」をテーマに、今年度第2弾となるワークショップを岡崎市額田センター・こもれびかんにて実施しました。

前半は、額田で200年続く老舗茶園「産地問屋 宮ザキ園」の6代目当主、梅村 篤志さんによる講演会を実施しました。同園のわ紅茶「満月紅茶」やスパークリングティーに代表されるストーリー性を重視した商品や、高付加価値化された商品の開発事例を交え、商品開発で大切にしている理念や個性、オリジナリティあふれる取組について語っていただきました。

また、額田の名水や農産物など、地域資源のPRをきっかけに、梅村さんが仕掛けたという「おかざきかき氷街道」にまつわるお話も聞かせていただきました。地域住民との話し合いの過程、課題やその解決策への取組など、今では額田の夏の人気商品であり、風物詩にもなっている事業の、誕生から現在に至るまでのエピソードを聞くことができました。梅村さんは、「かき氷街道によって額田の水がおいしいことが広く知れ渡るようになったので、次は水をボトリングし、“額田の水”としてブランディングすることが目標です。ひいては、その売り上げを地域の山や環境に還元していく仕組みを作りたいと考えています。」と、持続可能な地域づくりを見据えた商品開発の展望もお話いただきました。

質疑応答の時間では、水資源を活用した商品販売についての質問や、地域住民に協力してもらうためにはどうしたら良いか、という相談等があり、梅村さんから自身の経験をもとにしたアドバイスをいただきました。

また、後半はワークショップを実施しました。参加者を2グループに分け、まずはそれぞれ、自分が注目している地域資源と理由について、洗い出し作業を行いました。また、参加者の多くが事業主であるため、自身の事業の強みや課題、商品開発に向けての考えをまとめる作業にも取組みました。その後、それらをグループ内で共有し、内容をまとめて、梅村さんに向けて提案するグループ発表を行いました。

Aチームは、山里ならではの季節労働を、若者に向けてパッケージ化して提供することで、体験や学び、収入が得られる「エンタメ労働」を提案しました。梅村さんからは、「一か所だけで働くのではなく、地域において季節労働ができる場所を転々とする働き方があっても面白いですね。」とフィードバックをいただきました。

Bチームは、地域に良い資源がたくさんあっても、ストーリーが伝えられないものは売れないことを受け、物語付けやインパクトのあるパッケージの必要性について発表しました。梅村さんにも共感いただき、「ずっと同じことをしていても、話題性が薄れてしまいます。かき氷街道においても、毎年違うストーリー性を考え、PRしてきました。」とアドバイスくださいました。

 

最後は、交流会を実施しました。会場内には、イベント出店等で好評を博している、宮ザキ園さんのティースタンドも登場しました。梅村さんの奥様により、三州三河流煎茶道のお点前で淹れられた数種類の日本茶を味わいながら、梅村さん夫妻と参加者の皆さんで交流を楽しみました。

お茶づくりの伝統を踏まえ、額田という特性や地域資源を活かしつつ、常に新しく個性的な商品づくりやサービスの提供に挑戦し続ける梅村さん。今回のワークショップでは、その考え方や姿勢に直に触れることができ、勉強になったという声を多くいただきました。梅村さんからも、「参加者の意見から刺激を受けました。今後も、さらに頑張って事業に取り組んでいきたいと思いました。」と御感想をいただき、こうした交流や繋がりが、また新たな力や挑戦となり、循環していくことを実感させられました。

さて、「三河の山里サポートデスク」事業によるワークショップは、今年度、あと3回実施する予定です。次回も魅力的な企画をご用意しております。近々お知らせいたしますので、御興味のある方はぜひ御参加ください。

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