新たに新事業を始めるあいちの山里アントレワーク実践者が時として必要になるのが行政への様々な申請や登録、申告です。
その時のために理解しておきたい知識や手続きの方法などを行政書士の先生から学ぶ『行政手続きのポイントセミナー』を8月8日(木)、新城市湯谷温泉Hoo!Hoo!のシェアオフィスで実施しました。
講師は本事業の心強いサポートメンバー、行政書士法人アスアの代表行政書士・本多証一さんと、同じく行政書士法人アスア所属の行政書士・渡邊隆太さん。
行政書士とは?事業者にとって行政手続きとは?という基本知識をはじめ、行政手続きをする意味やちょっと難しい法令の話、実際に行政手続きをする際のコツなどを、事例やクイズを交え、わかりやすく教えていただきました。
ご存じの通り、何でも好き勝手に商売して良いというわけではありません。渡邊さんによると、「消費者が安全にサービスを受けられるよう、事業活動は様々な法令によってその活動範囲や内容が制限されている」からだそう。そのため、事業者はしかるべき行政庁から許認可を得なければならないケースが多々あります。「行政から許認可してもらうことで、自分の事業活動が安全で社会調和の取れたものであることを社会に向けて証明できる」と渡邊さん。
「行政手続きには基本となる法律が定められており、許認可等にもすべて審査基準が設けられています。その審査をクリアするために事業者は行政手続きをしていくのですが、クリアできれば、自分の専門性や安全性、信頼性を社会にアピールでき、さらに、万一事故が起きた場合の保身や身の潔白の証明にも繋がります」。
つまり、逆に行政手続きを怠れば、行政指導や処分、法的責任を負う事にも成り兼ねないということ。役場に出向いて確認したり、書類を書いたりと、何かと面倒なことも多いなーと感じてしまう行政手続きですが、渡邊さんのお話を聞いて、行政手続きの意味や法律的なことも少し理解できると、お客さんや自分、そして家族や応援してくれる人々や地域のためにも、行政手続きは大切なものであり、身近なものであることが実感できます。
そのおかげかどうかはわかりませんが、質疑応答の時間では、農地転用の話や市街地調整区域のこと、民泊と貸しスペースは別々に申請が必要か?行政によって対応が異なるのはなぜか?などなど、より具体的な内容で、本多・渡邊両先生と実践者たちの間で熱く意見が交わされました。
「皆さん、やりたいことはきっといろいろあるでしょうが、なかなかその通りにはならないことも多い。でもちょっとした工夫でできることもある」と本多さん。そのためには迷わず役所などに行き、窓口の担当者と信頼関係を築きながら、粘り強く行政手続きをしていくことが、自分のやりたい事業へとより近づくための早道なのかもしれません。そして何より、わからないことも多い行政手続きの相談に乗ってくれる先生方とつながることができたことが一番の近道かも?本多さん、渡邊さん、ありがとうございました!