Kiln(キルン)
田舎をもっと楽しくする!“ごほうびパン屋”
豊田市足助地区出身の白石さんは、高校進学と共に実家を出て、大学卒業後、名古屋市内の様々な業態の飲食店で20年近く働く。2018年、結婚を機に豊根村へ移住。2020年には実家に近く、子どもの頃から親しみのあった豊田市稲武地区での定住を決める。2021年5月には、結婚直前まで勤めていた名古屋の人気パン屋で培った商品開発と製造のスキルを活かし、『Kiln』として店舗を持たずにパン屋の営業を開始した。
現在、子育て中の身であること。そして、店舗にかかる経費に捕らわれず、自分が本当に作りたいと思う好きなパンだけを焼き続けて売りたいからと、当初は店舗を持たない方針だったが、経営体制が整い、軌道に乗れば店舗を持つことも視野に入れている。
白石さんが目指すのは“なんでもない日のごほうびパン”。特別な記念日ではないけれど、日常の何気ないシーンの中で「頑張った!」「疲れた!」「甘いものが食べたい!」と感じた時のちょっとした自分へのごほうびに手に取ってもらえるパンを作りたいと思っている。そんな『kiln』のごほうびパンは、現在、令和元年度のなりわい実践者OB・松島周平さん夫妻が営む稲武地区のカフェ『ヒトトキ-人と木-』や宿泊施設『hibi』、設楽町駒ヶ原のカフェ『asoberu hanaya』などで数量限定で販売中。ブーム真っ只中のマリトッツォや白石さん一押しのスコーンサンドなど、ごほうびパンの名にふさわしく、気分を高揚させるリッチな見た目と、計算しつくされたおいしさで評判も上々だ。
今後は販売場所の開拓と拡大を図りつつ、『Kiln』のパンが地域住民の楽しみのひとつになることと、自分の事業を通して、地元の飲食店や観光業、小売店などの下支えとなり、稲武を盛り上げるお手伝いが少しでもできればと願っている。
『Kiln』