熊田 光臣さん

株式会社 福祉情報事業団

日本の福祉の改革は山里から。地域全体で
人がつながり、支え合う、福祉の姿が常識に。

僕は以前、豊橋市役所の高齢福祉課で働いていたことがあるんです。最初は福祉に関して全くの素人。何の知識も経験もないまま、いきなり老人ホームという介護の現場に飛び込むことになりました。そこで待ち構えていたのは、理不尽さや疑問点ばかりの現実。改善策を出しても上司にはことごとく却下され、その頃の無念さが2012年に「株式会社 福祉情報事業団」を起ち上げた原点と言っても過言ではありません。いま僕たちは介護や福祉の世界をより良く、わかりやすくするために、福祉の情報化に取り組んでいます。ただでさえ介護における労働力は不足しているのに、山間地域となれば尚更のこと。やはり省力化のためには情報化が必要です。本来なら10人関わる所も1人でできるようにすることが僕たちの仕事。既に当社で開発している地域介護ネットワーク「カイゴリアン」を活用し、地域全体で要介護者に関わる情報をリアルタイムで共有できる福祉のインフラ環境を整備することで、常時張り付いていなくても見守りができたり、緊急時、気づいた誰かがいち早く助けに行くことができる。過疎化の進む山間地域であっても高齢者や要介護者が安住でき、遠方に住む家族も安心できるよう、地域で支え合う福祉の町づくりに貢献したいと考えています。山間地域の現状は20年後の日本そのものの姿。山里こそが先進的で、ここで生まれた事業がこれからの常識になるはずです。

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