今井崇さん(新城市)

ヤギ野ナナファーム

ヤギを新城の特産品に!

今井さんは、2017年まで大阪の特許調査会社に勤務していたが、近年、ヤギのミルクがペット用として需要が高まっていることに着目。父親が20年ほど前から実家である愛知県新城市作手地区で会社員の傍らヤギの飼育していた経緯もあり、ヤギに関する事業に縁と可能性を感じUターン。それまで農業や畜産の経験はなかったが、父親のヤギ牧場を引き継ぐ形で、2018年に『ヤギ野ナナファーム』の経営を開始した。現在、約100頭のヤギを飼育し、ペット用のヤギの生乳販売を主に、生体販売、除草用としてのレンタルなどで運営している。

今井さんが製造・販売する生ヤギミルクはネットショップやSNSなどでも注目され、顧客も増大中。ペット用ヤギミルク販売は「今後も需要は伸びる」と見ている今井さんだが、ヤギ牧場としての運営は「課題が山積み」だと話す。ヤギミルクの需要が増えるのは暑くなる夏からだが、ヤギの出産ピークは春先のため、どうしても春は生乳が供給過多でロスが出てしまう。また、以前、新城ではヤギの生体を売買するヤギ市場が年に1回開催されていたが、豚コレラや新型コロナ感染拡大の影響で3年前から開催中止となり、雄の小ヤギの取引価格が低下、さらには取引自体が難しくなり売れ残ってしまうことも少なくない。その打開策として、今井さんはヤギの生乳を保存がきく粉ミルクにする製造・販売と、雄のヤギ肉をペット用おやつとして製造・販売する新規事業に挑む。

「私自身がヤギ牧場の経営を安定させることで、新城の活性化にもつながると信じています。山間地はもともとヤギの飼育に適していますが、増えつつある耕作放棄地の活用やヤギの除草効果によって環境保全も期待できます。新城でヤギ農家をやりたい人が増えれば、移住・関係人口増加も見込めると思います。ヤギ農家が増え、団体や組合ができれば、ヤギ市場の復活やヤギ農家への支援、保障の充実をお願いしやすくもなります。また、ヤギ関連の商品やサービスが増えることで、ヤギが新城の特産品にもなり得る!まずは私がこの事業で成功し、新城でヤギ農家としてやっていけるという証を示さないければなりませんね」。

 

『ヤギ野ナナファーム』

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