井出村仁美さん(新城市)

丸山荘鳳来寺山頂店

鳳来寺山を観光の目的地に!観光復興プロジェクト

井出村仁美さんのトレードマークは、“OIDEN鳳来寺山T シャツ”だ。山里に居ようが、都会に出かける時だろうが、だいたいいつも“”OIDEN鳳来寺山”のロゴ入りTシャツを身に付け、鳳来寺山のPRに励んでいる。井出村さんの鳳来寺山愛が相当深い証だ。

おわかりの通り、井出村さんは愛知県新城市で生まれ育った。高校まで地元でやんちゃな日々を送っていたというが、卒業後は語学留学のためニューヨークへ。4年間にわたったアメリカ滞在中には、アメリカ横断旅行やカリブ海の島々への旅行を経験。海外の観光地や異文化に触れるうち、自身が生まれ育った地元の素晴らしさにも気づくことができたと言う。帰国後は様々な職を経て、2018年にUターン。現在は、新城市屈指の観光地である霊山・鳳来寺山の山頂に祖母が開業した飲食・土産物などを販売する『丸山荘鳳来寺山頂店』の3代目として、事業承継すべく店長を務めながら、地域を盛り上げるための取組みにも積極的に参加している。

「1300年の歴史を持つ鳳来寺山は地元にとっても日本にとっても世界に誇れる遺産であり資源。そんな場所で商売させてもらっている私が鳳来寺山の魅力を全力で発信しなければバチがあたる!(笑)」と意気込む井出村さん。かつてほどの賑わいがなくなった鳳来寺山を危惧し、観光復興を模索している。「私が留学できたのは、鳳来寺山が賑わい祖母の店が繁栄していたおかげでもあると思っているので、この地に恩返しをしたいと常々思ってきました。鳳来寺山には魅力的なコンテンツがたくさんあるのに、それを活かしきれていません。また特産物などの地域資源の活用も充分ではないと思っています。だから観光客も減少するし、地元の店を継ごうという後継者も少ないのが現状です。そこで、地元へ新たな風を起こす事業を立ち上げようと思ったんです」。

井出村さんは事業継承予定の『丸山荘鳳来寺山頂店』を軸としつつ、地域を巻き込み、連携しながら、農林業の6次化や目的地としての高付加価値を目指すためのオリジナルグッズを生み出そうと考えている。「鳳来寺山を訪れる人は登山や参拝を目的とする人や歴史好きが多い。そんな人たちをターゲットにした登山記念や参拝記念になるグッズを考案中です。具体的には、新城産の木を利用した鳳来東照宮の通行手形。丸山荘はじめ、鳳来寺山周辺の売店で販売し、東照宮に持参すると記念スタンプを押してもらえるというもの。ゆくゆくは全国にある東照宮周辺でも販売できるようにしたいとも思っています」。また他にも、季節に合わせた商品開発や特産物のブランディングにも着手していく予定だ。

実は井出村さんは農業女子でもある。2021年には新城を含む東三河を対象に、観光×農業を掲げた農業女子グループ「OIDEN観農女子協議会」を立ち上げ、そのリーダーを務めている。すでに観農女子の連携によって、東三河の果物を使ったかき氷が企画され、丸山荘で販売し好評を得た。現在は次の季節商品を試作中だが、さらには、井出村さんが栽培している“チョロギ”を鳳来寺の名物にできないかと画策中だ。「チョロギは健康長寿を願う縁起物としておせちなどに用いられますが、鳳来寺は初詣に訪れる人も多いので、それにあわせ、チョロギをブランディングし、一年のはじまりに手にするお土産として商品化できないかと思っています。近い将来には、ガイドツアーも企画していきたいですね」と、鳳来寺山の観光復興のための構想を語る井出村さん。いまこの瞬間も井出村さんは“OIDEN鳳来寺山T シャツ”を着て、全力で地元のPRに努めている。

 

『丸山荘 鳳来寺山頂店

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