杉野 賢治さん(豊田市)

奥矢作炭やき人・北三河木こり人・北三河木挽き人

三河の山を間伐し、その木に付加価値を付けて流通させる。
家具や家づくりも手掛ける

三河の山の木を伐って使う。それが山を守る
人を守り、山の環境を守り、水を守る。

僕が管理を任されている豊田市旧旭地区の山々は矢作川水系流域の水源地です。しかし、その山々の多くが人工林で、十分に手入れが行き届いていないのが現状。そのまま放置しておくと、矢作川流域全体に影響を及ぼすことになります。水源地の山の環境を良くするためには、まず木を間伐して、山を守っていくこと。そして伐った広葉樹は炭にし、針葉樹は木材にする。特に人工林の一本一本の木は誰かが植えた木で、僕が預かっている山に関しては、誰が植えたのかも知っています。その木の命を絶つのですから、伐った木はきちんと使いたいという思いがあります。それを実現するのが「タチキカラ」の事業。山で木が立っている状態からお客さんに木を選んでもらい、それを伐って、挽いて、製品になるまでを一貫しておこないます。オーダーメイドの家具はもちろん、3寸角、3m材を使ったきこりモジュールハウスも提供していきたいと考えています。最初は僕の家としてモデルハウスを建てる予定。だからまったく僕の趣味の家ですが、一流の設計士や大工との協働で展開するため、すごくカッコ良くて、おもしろい木の家ができると思います。そこで僕が生活している姿も見てもらって、それがいい、と思ってくれる人の家を建てたいと思っています。僕が伐って挽いた木で、家や家具をつくってください。それが山を守る人を守ることになり、子孫の代まで水を守ることになるのだから。

炭焼きを本業としながら、起業実践者時代に掲げていた「タチキカラ事業」も継続中。愛知県の愛・地球博記念公園内に2022年開業予定の「ジブリパーク」の建築にも関与予定。在住地の豊田市旭地区では移住担当委員を務めている。

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