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第2回事業構想大学院大学イノベーション講座を開催しました

事業構想を研究・実践する社会人向け大学院「事業構想大学院大学」のご協力のもと、本年度の実践者の事業プランをブラッシュアップさせるべく、全5回にわたってビジネス講座を開催する「あいちの山里アントレワークプロジェクト 地域との共創を目指して」。

第2回となる講座を7月24日(月)、愛知県新城市湯谷温泉「Hoo!Hoo!」地下1階のシェアオフィスにて開催しました。

今回の講座のテーマは「ビジネスモデルの研究&演習」。講師は事業構想大学院大学事業構想研究科教授であり、法政大学や中央大学でも兼任講師を務める、㈱みらい共創技術研究所代表取締役・樋口邦史さんです。

講義の前半では、ビジネスモデルとは何かについて、大企業等の事例を示しながら解説していただきました。ビジネスモデルとは、顧客に価値を提供するための仕組みである「ビジネスシステム」と、利益を上げるための仕組みである「利益モデル」から成る構造で、事業や企業を大きく成長させていくためには不可欠なものです。

例えば、大手コンビニチェーンの場合、フランチャイズシステムや特定の地域に集中的に出店するドミナント戦略が「ビジネスシステム」にあたり、コンビニ本部と加盟店間での情報システムや会計処理の仕組み・オープンアカウントシステムが「利益モデル」にあたります。これらのシステムを設計し、動かしていくことで、事業や企業は変革をしながら、成長していくことになります。

これは大企業のお話ですが、実践者の事業計画においても、まずはビジネスモデルを設計しなければ、ということで、後半はグループワークを実施しました。

グループワークでは、まず、各実践者の事業の基本コンセプトや、提供価値、顧客ターゲティングについて考え、仲間と共有する作業を行いました。

次に、ビジネスモデルを可視化し、伝えられるようにする作業として、どのような価値をどのような顧客に提案し、どのようなチャネルを使って提供するのか、また、どのようなお金の流れで収益を上げていくのかについて、ビジネスモデルキャンバスに落とし込んでいく、フレームワークに取組みました。簡単な作業という訳にもいかず、樋口先生の意見やアドバイスを受けつつ、大いに悩みながら取組みました。

樋口先生からは、「実はアントレプレナーほど、やりたいことがたくさんあり過ぎて、本当に提案したい価値が何なのか、書けない人が多いです。やりたいこともぜひやってほしいですが、ビジネスを成功させるためには、顧客目線に立つことも必要です。誰のための価値を創造するのか、誰の課題を解決するのか、本当にそれは顧客が欲しがっていることなのか、リサーチも必要になってきます。実際は、顧客はそれほどいろいろ欲しいとは思っていなかったりするものです。」というアドバイスをいただきました。

事業の基本コンセプトや、提供価値、顧客ターゲティングを設定することは、ビジネスの基本中の基本であり、一番肝心なものです。

今回の講座は、2時間では収まりきらず、次回までの宿題となりました。実践者の皆さんにとっては大変な作業ですが、最初にしっかりと自分の想いと向き合い、思考しておくことで、どんな時にもブレない、持続的発展が可能な事業へと繋がるため、とても意義のある時間になるはずです。実践者の皆さんからどんなビジネスモデルが出来上がってくるか、とても楽しみです。

 

 

 

 

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