今年度も、愛知県が三河山間地域の活性化を図るため、同地域を拠点に起業や新事業立ち上げを支援する「2024年度あいちの山里アントレワーク実践者」10名が決定し、6月1日(土)から3月31日(月)までに及ぶ事業がスタートしました。
それに伴い、6月3日(月)には、新城市湯谷温泉「Hoo!Hoo!」地下1階の三河のシェアオフィスにてスタートアップとなるオリエンテーションを実施。今年度の実践者が一堂に会し、それぞれの自己紹介をはじめ、この事業に関わる県の担当者、メンターや講師、事務局スタッフの紹介、そして実践者としてのこの事業における活動内容とスケジュール等の確認をおこないました。
今年度のあいちの山里アントレワーク実践者10名とその事業内容は以下のとおり。
★相羽涼汰さん(岡崎市額田地区)
三河仏壇で用いられる伝統の漆工芸×獣害駆除した鹿・猪等の革や角、地元木材を活用した商品プロダクツで、現代にも通用する完全額田産の特産品を開発。また額田産の漆栽培にも挑む。
★熊本ゆうこさん(豊田市旭地区)
家族向け農泊や田舎暮らし体験の提供、ゆくゆくは山村留学も見据えた環境整備を通し、親も子ものびのび心身を開放して過ごせる拠点づくり、ひいては地域への移住促進を目指す。
★白井美里さん(東栄町)
ライターとしての取材力や文章力のスキルを武器に、東栄町で副業したい人と働き手が欲しい事業者をマッチングさせる就業サポートの仕組みづくりに挑戦。
★橋爪杏介さん(新城市)
多様な人脈と地域資源を活用したDIYによる古民家再生での地域活性プロジェクト。まずは自宅の古民家をベースに民泊業をスタートさせる予定。
★藤田忠志さん(東栄町)
日本バーベキュー協会公認上級インストラクターによる出張BBQ事業。奥三河の食材の美味しさをより引き出す本格BBQをひっさげ、地域内外に奥三河の魅力を発信。
★ブーススペイン真理さん(東栄町)
イギリス出身の夫と共に古民家の蔵を改修したゲストハウスを開業予定。グローバルかつエコな視点でのサービスで、インバウンドの獲得、持続可能な地域モデルづくりに臨む。
★松本駿平さん(岡崎市額田地区)
京丹後市や本場フィンランドでサウナ事業のノウハウを学んだ経験を元に、額田の乙女川流域にてフィンランド式サウナと宿泊施設を開業予定。現代の湯治場にするべく構想中。
★宮本晃子さん(豊田市足助地区)
介護現場に従事する中で生まれた気づきや思いを原動力に、地域の拠り所づくりや介護保険外サービスの実践により、地域住民が住み慣れた場所で自立した生活を維持できるしくみを志す。
★山﨑大勝さん(新城市)
つくで高原で運営するキャンプ場を拠点に、新たに地域の自然豊かな資源を活かしたガイド業、グリーンツーリズム事業に着手。観光資源開拓で関係人口創出を目指す。
★山本颯太さん(新城市)
民間企業在職時、採用担当として培ったキャリアと、現在運営する出張型テントサウナを通して確信した野外環境がもたらす可能性に着目。企業向けアウトドア研修事業による次世代人材育成に取り組む
以上、それぞれに様々な背景や想い、プランを持った実践者が集まりました。
しかし、自分の事業を成功させたい、そして、その事業が地域が抱える様々な課題の解決に繋がる一助になれば!という目指すところはみな同じ。というわけで、オリエンテーション午後からは、10ヶ月間を共に活動する実践者仲間との関係性を良好に築き、互いに励まし助け合えることで円滑に事業を進めていけるよう、10人の実践者をひとつの仲間組織とするべくチームビルドに取組みました。
今回、チームビルドの時間を構成・進行してくれたのは、今年度の実践者でもあり、サラリーマン時代には人事・採用畑でスタートアップ研修などに携わってきた経験を持つ山本颯太さん。仲間のことを深く知り理解するため、2人1組となって互いにヒアリングと自己開示をし、人柄や魅力が伝わるように互いを他己紹介発表する時間や、3チームに分かれ、それぞれが知恵を出し合い作戦を練って、チーム毎に設定した目標タイム達成に向かって競うトランプワークを実施しました。短い時間でしたが、仲間たちの素顔が少し垣間見えたことで、午前中は少し固い表情の見えた実践者たちからも笑顔がこぼれ、一気に実践者同士の距離が縮まったように思います。
上記で紹介した事業内容だけは、10名一人ひとりのプランや情熱、人となりは未知数ですよね。たくさんの地域の皆さまに、実践者の想いや活動を知っていただき、“推し”ていただけますよう、これから3月31日までWEBサイトで紹介していきます。
皆様からのご支援も承りたく、本年度も「あいちの山里アントレワーク実践者」をどうぞよろしくお願いいたします。